症例紹介

犬・猫の膀胱結石|血尿や頻尿は膀胱結石のサインかも?|大津院

2026.08.27

血尿や頻尿は膀胱結石のサインかもしれません

「おしっこに血が混じっている」
「何度もトイレに行く」
「排尿するときに力んでいる」

などの症状はありませんか?

このような症状は膀胱炎でも見られますが、膀胱結石が原因となっていることも少なくありません。

膀胱結石は、初期には症状が軽く気付きにくい病気ですが、放置すると結石が大きくなったり、尿道に詰まったりして緊急治療が必要になることもあります。一方で、早期に発見できれば療法食などの内科治療で改善が期待できるケースもあります。

当院では、尿検査や画像検査を組み合わせて原因を調べ、その子に合った治療方法をご提案しています。

このような症状はありませんか?

膀胱結石では、次のような症状がみられます。

  • 血尿
  • 何度もトイレへ行く(頻尿)
  • 排尿時に力む
  • 少量ずつしか尿が出ない
  • 排尿時に痛そうに鳴く
  • 陰部を何度も舐める
  • トイレ以外で排尿してしまう

結石が尿道へ移動すると、おしっこが全く出なくなる「尿道閉塞」を起こすことがあります。

おしっこが全く出ない場合は命に関わる緊急疾患です。排尿ができない様子が見られた場合は、様子を見ずにできるだけ早く動物病院を受診してください。

膀胱結石とは?

膀胱結石とは、尿に含まれるミネラル成分が結晶化し、それが少しずつ大きくなって石になったものです。最初は小さな結晶でも、時間の経過とともに結石へと成長し、膀胱の粘膜を傷付けることで血尿や膀胱炎の原因になります。

さらに結石が尿道へ流れてしまうと尿の通り道が塞がれ、排尿できなくなることがあります。そのため、「少し血尿があるだけだから」と放置せず、早めに原因を調べることが大切です。

※膀胱結石は早期発見が重要です

膀胱結石は、早い段階で発見できれば手術を避けられる場合があります。例えば、ストルバイト結石では療法食によって結石が溶けることがあります。しかし、結石が大きくなった場合や療法食では溶かせないシュウ酸カルシウム結石の場合は、外科手術が必要になることがあります。

血尿や頻尿などの症状が続く場合は、「そのうち治るだろう」と様子を見るのではなく、一度検査を受けることをおすすめします。

膀胱結石には主に2種類あります

①ストルバイト結石

犬では細菌感染に伴ってできることが多い結石です。療法食によって溶ける可能性があり、感染がある場合には抗菌薬を併用しながら治療を行います。

②シュウ酸カルシウム結石

療法食では溶けない結石です。多くの場合は手術による摘出が必要となります。また、再発しやすい特徴があるため、治療後も定期的な尿検査や健康診断が大切です。

膀胱結石の検査

膀胱結石が疑われる場合には、次のような検査を組み合わせて診断します。

✓尿検査

血尿や細菌感染、結晶の有無などを確認します。

✓レントゲン検査

結石の数や大きさ、位置を確認します。

✓超音波(エコー)検査

膀胱内の状態や結石の有無を詳しく確認します。

✓細菌培養検査

尿路感染症が疑われる場合には、原因菌や有効な抗菌薬を調べます。検査結果を総合的に判断し、その子に適した治療方法をご提案しています。

膀胱結石の治療

膀胱結石の治療方法は、結石の種類や大きさ、症状によって異なります。

  • 療法食による治療
  • 抗菌薬などの内科治療
  • 外科手術による結石摘出

ストルバイト結石では療法食で改善することがありますが、シュウ酸カルシウム結石や大きな結石では、手術をご提案することが多くなります。

当院では、「すぐに手術」ではなく、検査結果をもとにその子にとって最適な治療方法を飼い主様とご相談しながら決定しています。

当院が大切にしていること

膀胱結石の治療では、石を取り除くだけでは十分ではありません

当院では、

  • 結石の種類を見極めること
  • 結石をできるだけ取り残さないこと
  • 膀胱への負担をできるだけ少なくすること
  • 摘出した結石を分析し、再発予防につなげること

を大切にしています。

また、治療後も食事管理や定期的な尿検査などを通して、再発予防まで継続してサポートしています。

当院での手術症例

※手術中の写真があります。ご了承いただける場合のみご覧ください。

膀胱結石摘出術①

膀胱を露出

膀胱結石摘出術②

膀胱を切開し結石を摘出

膀胱結石摘出術③

膀胱を丁寧に縫合

膀胱結石摘出術④膀胱結石摘出術⑤膀胱結石⑥

皮膚を丁寧に縫合して手術終了。

この子は膀胱結石の摘出と一緒に、脾臓腫瘍の摘出手術を行いました。

脾臓にできる腫瘤(=しこり)には、良性のものもあれば悪性腫瘍もあります。また、見た目や画像検査だけで良性・悪性を完全に判断することは難しく、摘出後の病理検査によって診断が確定することも少なくありません。さらに、脾臓の腫瘤は突然破裂し、お腹の中で大量出血を起こして命に関わることもあります。

脾臓摘出術についてはこちらの記事をご覧ください。

膀胱結石は再発予防も大切です

膀胱結石は、一度治療しても再発することがあります。

そのため、

  • 療法食などの食事管理
  • 十分な飲水
  • 定期的な尿検査
  • 定期健康診断

を継続することが大切です。
当院では、治療後も再発予防まで含めてサポートしています。

よくあるご質問

Q1.血尿が出ています。様子を見ても大丈夫ですか?

血尿の原因は膀胱炎だけではありません。膀胱結石や膀胱腫瘍などが隠れていることもあります。症状が軽くても、一度検査を受けることをおすすめします。

Q2.膀胱結石は自然に治ることがありますか?

結石の種類や大きさによって異なります。ストルバイト結石は療法食で改善する場合がありますが、シュウ酸カルシウム結石は自然に治ることはほとんどありません。

Q3.手術をしなくても治療できますか?

ストルバイト結石などでは内科治療で改善することがあります。一方、結石が大きい場合やシュウ酸カルシウム結石では手術が必要になることがあります。

Q4.手術後は再発しますか?

膀胱結石は再発しやすい病気です。結石の種類に合わせた食事管理や定期的な尿検査を行うことで、再発リスクを減らすことができます。

Q5.療法食はずっと続ける必要がありますか?

結石の種類や体質によって異なります。治療後の経過を確認しながら、その子に合った食事をご提案します。

Q6.健康診断でも見つかりますか?

はい。尿検査やレントゲン検査、超音波検査によって、症状が出る前に発見できることがあります。

Q7.猫も膀胱結石になりますか?

はい。猫にも膀胱結石はみられます。特にオス猫では尿道閉塞を起こしやすいため、排尿の様子に変化があれば早めの受診をおすすめします。

Q8.どんな犬・猫がなりやすいですか?

犬種や猫種、年齢、体質、尿路感染症、飲水量など、さまざまな要因が関係しています。一度膀胱結石になったことがある子は再発しやすいため、定期的な健康診断や尿検査が大切です。

血尿や頻尿などの症状が見られたら、お気軽にご相談ください

膀胱結石は、早期に発見できれば療法食などの内科治療で改善が期待できる場合もある病気です。一方で、発見が遅れると結石が大きくなったり、尿道に詰まって緊急治療や手術が必要になったりすることもあります。

また、膀胱結石は定期的な健康診断で症状が現れる前に見つかることもあります。尿検査やレントゲン検査、超音波検査などを組み合わせることで、早期発見・早期治療につながり、動物への負担を抑えられる場合があります。

草津市・大津市のエルム動物病院では、尿検査や画像検査を組み合わせて原因を詳しく調べ、その子に合った治療方法をご提案しています。また、治療後も結石の分析や食事管理、定期的な尿検査を通して、再発予防まで継続してサポートしています。

「血尿が続いている」「何度もトイレへ行く」「排尿時に力んでいる」といった症状がある場合はもちろん、「症状はないけれど健康診断で一度しっかり確認しておきたい」という場合も、お気軽にご相談ください。

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